MCI 軽度認知障害 について

mild cognitive impairment(MCI)は、認知症とまではいえないが、正常とも言えない状態です

アルツハイマー型認知症の前駆状態を含んでおり、その新薬を、MCIの段階で投与することにより、認知症への進行が抑制される可能性があり、注目されています

MCIの有病率

いろんな研究の報告で、多くは3-5%の範囲である 65歳以上を対象としている

MCIから認知症への進展率

1年あたり、おおよそ10%が認知症に進展すると報告されている

認知症へ進展する率の高いMCIの特徴として

  • 女性
  • MMSE得点が低い
  • CDR0.5でも高い総得点
  • GDSが高得点
  • HISが4点以上
  • ApoE4遺伝子アリルの存在

MCIの診断基準

DSM-5

  1. 1つ以上の認知領域(複雑性注意、実行機能、学習及び記憶、言語、知覚ー運動、社会的認知)において、以前の行為水準から軽度の認知の低下があるという証拠が以下に基づいている
    • 本人、本人をよく知る情報提供者、または臨床家による、軽度の認知機能の低下があったちう懸念
    • 標準化された神経心理学的検査によって、それがなければ他の定量化された臨床的評価によって記録された、実質的な認知行為の軽度の障害
  2. 毎日の活動において、認知欠損が自立を阻害しない(すなわち、請求書を支払う、内服薬を管理するなどの複雑な手段的日常生活動作は保たれるが、以前より大きな努力、代償的方略、または工夫が必要であるかもしれない)
  3. その認知欠損は、せん妄の状況でのみ起こるものではない
  4. その認知欠損は、他の精神疾患によってうまく説明されない(例:うつ病、統合失調症)

MCIを評価する検査 MOCA-J

認知症のスクリーニング検査には、MMSEや、HDS-Rなどがあります

MOCA-Jは、MCIをスクリーニングするための検査です

30点満点中25点以下でMCIの疑いがあるとされます

参考:なかまぁる

2025年2月13日